Eビザ保持者のForm I-94を延長する方法

もしも、Form I-94の有効期限が失効直前であることに気づいた場合、どうしたらよいのでしょう? Form I-94とは、米国入国管理局 (CBP / the U.S. Customs and Border Protection) から発給される正式な入国記録で、米国での滞在資格(ステータス)や滞在期限を証明するものです。以前の記事でも述べましたが、「Form I-94の有効期限を確認し忘れ、気づいた時には失効間近だった」というのは、よくある例です。そうした失効間近のForm I-94を延長するためには、飛行機で米国外へ出国するか、米国移民局へステータスの延長 (I-94の延長) 申請をするか、の2つの方法があります。

とはいえ、どちらの方法も難点があります。米国移民局への延長申請は、承認されるまでに長い時間を要する可能性がありますし、申請料や手数料などの費用も相応に掛かります。一方、米国から飛行機で出国するというと、母国への一時帰国を考える方が多いですが、仕事の都合など、諸々の調整も必要でしょうし、渡航費用もかさむでしょう。

ところが、有効なビザステッカーと、有効期限が十分にあるパスポートがあれば、母国以外の国や、隣接する国へ渡航し、米国に再入国する際、CBPに新しいForm I-94の発給を要請することができるのです。米国に隣接しているメキシコとカナダ、そして、 パナマ、コスタリカ、バハマは、母国以外の渡航先のオプションとして考えられる国々です。これらの国々へのフライトは、アジアやヨーロッパにある母国へのフライト、もしくは、米国移民局への延長申請に掛かる費用と比べれば、はるかに安価に抑えられるでしょう。

注意点としては、メキシコやカナダから米国へ再入国する場合、新しいForm I-94を発給してくれるかどうかは、入国地のCBP審査官の判断に委ねられており成功する保証はない、という点です。ですが、メキシコやカナダ以外の国から米国へ再入国する場合、コスタリカとパナマ、その次にバハマが、成功率の高い傾向にあります。

これはネット上ではあまり見受けられない方法ですが、失効間近のI-94を延長しなくてはならない、非常に厳しい状況に陥った方々にとって、合理的かつ合法的な方法なのです。また、母国へ行くよりも短期間で済む傾向にありますから、雇用主にとってもメリットのある方法と言えます。なお、この方法は、Eビザ保持者にのみ有効です。Eビザには「米国に入国するたびに、入国日から最長2年間のForm I-94が発給される」という特性があるためです。

Form I-94の有効期限が迫っている場合、新しいForm I-94を入手するために、わざわざ母国に行くのではなく、他国へ飛行機で行く、という選択肢があることを忘れないでください。新しいForm I-94が必ずしも発給される保証はありませんが、多くの場合で成功しています。それぞれのニーズに応じ、どのオプションが最適かの判断をするお手伝いをしておりますので、Form I-94についてお困りでしたら、ブランドン・バルボ法律事務所まで、お気軽にお問い合わせください。

By Brandon Valvo